イギリスのボービントン戦車博物館訪問記

ボービントン戦車博物館入り口のチャレンジャー戦車

さて、イギリス博物館巡り二日目は、グッと西に行ってボービントン戦車博物館。世界一を自称するだけあって、質、量ともに見応えのある展示でした。特にタイガー戦車をずらり並べた部屋は圧巻、何故かエレファントが消えて敵役のT34が増えてましたが。陸軍の演習場内にあるので昼には戦車の実走ショーも有り、非常に大勢の子連れ客が芝生に座って楽しんでいました。軍施設なので当然ですが展示の最後には「未来の戦車はどうなるのか」に続いて「何故備えなければならないか」が語られており小国民の教育に力を入れている様子が伺えます。

ボービントン戦車博物館のタイガー戦車の部屋

近場のホテルから開館前に着く様に早めに出たんですが、会場周りの道路脇にチャレンジャーやら劇レアなコンウェイやら置いてあるし、駐車場にも何台か止まっているしその周りには砲塔がゴロゴロ転がってるわ柵の向こうには廃棄された車体が真っ赤に錆びているわで入館するまでにだいぶ時間が経ってしまいました。館内はぎっしり並ぶ戦車戦車戦車の山。家族向けにチーフテン試乗体験、これは砲手、装填手、車長がそれぞれ役割を振られて非常に楽しかったです。砲手席は僕でも狭くて、長時間居たら神経(と背中)がやられそうでした。それでも「ここにあるのは紅茶セット。イギリス軍には必須の品だ」なんてのが有りましたけど。

ボービントン戦車博物館の展示室を上から

第一次大戦のリアルな実物大ジオラマは負傷兵まで再現してありお子様にはインパクト強め。当時の歩兵が塹壕の上を乗り越えてくる戦車にどう恐怖を感じたか、体感できる展示です。戦車の歴史、技術の変遷、全て学べる良い施設でした。超充実した英国戦車展示に対しドイツ戦車に対しては愛がなくて、装備品もちゃんと修復してないとか車名にも細かい型式が書かれていないとか不満はありますが。初めて見る日本の九五式戦車もありましたが、居並ぶ重量級の前では気の毒なほど弱々しく見えます。館内二周して三突の実走も見て昼飯も食ってお土産も買って大満足の一日でした。

ボービントン戦車博物館のチーフテン戦車登場体験、内部写真
チーフテン車内。ガンナー席に僕が割り当てられたのは体型を見て、か。膝が見えるのはケルンから来たカップルのお嬢さん、車長役。こんなに狭い。彼氏は装填手で彼女の左隣に立ってます。近代戦車では運転手は完全に別室にいるんですね。寂しかろう。紅茶は飲めるのかな。
ボービントン戦車博物館のチャレンジャーとチーフテン
行列が試乗のチーフテン、その右にチャレンジャーが1, 2と現役世代まで置いて豪華なことです。係のお姉さんは子供に木製戦車に迷彩塗装をしよう!体験。フレーム外には幼児向けプレイコーナーも。
ボービントン戦車博物館のタイガーI型戦車、131号車
この131タイガーは実稼動することで有名。床にはキャタピラの跡があります。9月にはタイガーデイがあるのできっと走る姿が見られるのでしょう。
映画FURYで使われた、ボービントン戦車博物館のシャーマン戦車
ブラピの映画 FURY で使われたシャーマン。昔ここにはシュトゥルムティーガーの絵が床に描かれていたはず。
ボービントン戦車博物館の展示
馬はどう言うわけかリアルでない金属骨格?な展示になっています。血まみれの人形は転がっているのに。
ボービントン戦車博物館の実走ショー
こんなのが砂埃を上げ地響きを立てて演習場を走り回ってくれます。兵士たちは現役ではなく(おそらく退役軍人メインの)ボランティアだそうで。館内にも大勢の退役された方々がボランティアで働いていました。
ボービントンにあるパンターFの砲塔
イギリス人許せん! 貴重なパンターFの小型砲塔を知ってか知らずか射撃目標にして穴だらけにしてしまっています。アホー!!
ボービントン戦車博物館の95式戦車
旧日本軍戦車。初めて見ました。2号戦車とかと同年代と思えば、まあ何とか。でもこれ乗っていてシャーマン来たら逃げるしか無いでしょ。
ボービントン戦車博物館のクロムウェル
避弾経始? 何を軟弱な!! と言いたげなクロムウェル。馬鹿でかいトンガリナットがサディスティックなかっこよさ。
男の憧れ、多砲塔戦車! 手前の砲で狙うには車体を回すしかない!肉厚の砲身が妙に強そう。
ボービントン戦車博物館のT72戦車
小柄な奴だけしか戦車兵になれないと言うのは絶対本当、のやたら車高の低いT72。そしてこの長大な主砲。敵役に相応しい貫禄。
ボービントン戦車博物館のヤクトパンター
このヤークトパンターですが、塗装こんなのでいいんですか?装備品も取れたままだし、初期状態保存はいいけど、ちゃんと調べて修復してよ。本当に愛がないんだから。
ボービントン戦車博物館のオーストラリア戦車
オーストラリア設計の珍妙な戦車。イギリスの巡航戦車の砲塔を鋳造化した感じ?手前の縮んだフグリの様な銃は何?奇妙な曲線多用と突拍子もない形が相まって、一回りして未来兵器的に見えなくも無い。やっぱりオーストラリア人に兵器とか設計させちゃいかんね。
レストアもされず放置された赤さびまみれの戦車が外にはゴーロゴロ。
こんな感じで、駐車場に辿り着く前に、そこらに無造作に置かれた戦車。いちいち車を止めて写真撮っていたらキリがない!

写真をたくさん撮りましたので、ギャラリーにてご覧下さい。https://www.1wishyouwerehere.com/2019_bovington/

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